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~RDB開発の課題に見る、"やわらかい"データベースの可能性
企業システム形態が汎用機中心からクライアント/サーバ、Webシステムへと移り変わる中、リレーショナル・データベース(以下RDB)は、その中核を担う存在となった。しかしビジネス環境の不確実性が高まり、システム構築に"アジリティ"(俊敏さ)が求められる今日、RDB神話はどこまで万全と言えるのだろうか? データベース開発者を対象としたアンケートの結果から、RDBの課題と新しいデータベースの可能性を探ってみよう。
はじめに回答者が現在開発しているシステムの種類をたずねたところ、「生産/在庫/販売管理」のような基幹系から、「イントラネット」「ドキュメント/コンテンツ管理」などの情報系まで、企業内の幅広い業務でシステム化が進行していることが確認された(図1)。
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図1 開発しているシステムの種類(全体 N=749) |
また上記システムで利用しているデータの形態を見ると、基幹系システムでは「定型データ」の利用率が84%に達する一方、情報系システムでは「項目や形式が随時変更され得る"半定型"データ」/「項目や形式が特定されない"非定型"データ」の利用率が、それぞれ44%/26%に上っている(図2)。システム化範囲の広がりが、必然的にデータ形態の多様化をもたらしているようだ。
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図2 利用しているデータ形態(全体 N=749) |
上述したようにシステム化される業務分野やデータ形態は多様化しているが、その情報を格納するデータベースについては、多くの場合RDBが利用され続けている。だがはたしてRDBは、現在のシステム/データ状況に齟齬なく対応できているのだろうか?
そこで現在のシステムにおけるデータベース開発の課題を聞いた結果、RDB開発者の過半数が「仕様変更時の対応に手間がかかる」点に問題意識をもっていることがわかった(図3)。ビジネスやテクノロジの潮流がダイナミックに変動する現代では、開発途中の要求変化/仕様変更が当たり前のように発生し、そのリスクを管理するための方法論(反復型開発プロセス)も提唱されている。しかしシステムの要であるRDBが変更に弱ければ、どんなに優れた方法論をもってしても、適切な対応は困難になる。"変化への対応しやすさ"は、今後のデータベース選択において、もっとも注目すべきキーワードと言えそうだ。
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図3 RDB開発の課題(RDB開発者 n=725) |
図3で上位に挙げられた設計と仕様変更対応について、その具体的な問題点を聞いた結果が、図4だ。ご覧の通り「パフォーマンス/開発効率/ディスク効率を踏まえたチューニング」および「スキーマ変更時のシステム全体に与える影響度の把握/管理」を挙げる人が、それぞれRDB開発者の5割前後となった。前者については、最近自動チューニング(自己最適化)機能を搭載するRDBも増えており、製品の進化による問題解決が期待できる。しかしスキーマ変更管理の煩雑さは、RDBの構造的課題と言えるだけに、より抜本的な対策が必要となりそうだ。
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図4 RDB設計や仕様変更時の問題点(RDB開発者 n=725) |
現場から見たRDB開発の問題点とは? ~回答者のコメントより
『もっと"やわらかい"データベースを!』
ここでは回答者のコメントから、RDB開発の課題をさらに深掘りしてみよう。現在の開発現場では、
■XMLデータベースへの関心は?
ここまで見てきたRDBの課題を克服するソリューションのひとつに、"XMLデータベース(以下XML DB)"がある。NeoCore XMS/XprioriのようにウェルフォームドXMLに対応したXML DBでは、データ管理にスキーマ定義を必要としないため、設計/仕様変更時の工数をRDBより大幅に削減することができる。
では現在主にRDBを開発している技術者は、どの程度XML DBに興味を持っているのだろうか? その使用状況/興味度をたずねたところ、現在XML DBを使用している回答者は未だ全体の4%に留まるものの、「今後使用予定がある/評価・検証中」または「情報収集/評価してみたい」との回答が合計83%に達しており、XML DBへの関心が全体的に高まっている様子が分かる(図5)。
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図5 XMLデータベース製品興味度(全体 N=749) |
上記のように高い関心をもたれているXML DBとはいえ、それだけで実際の業務使用が進むわけではない。そこでXML DBの未使用者を対象に、その使用上の課題をたずねた結果が、図6だ。「技術者にXML DB開発のノウハウがないから」を筆頭に、「XMLを利用していないから」「XML DBの性能や信頼性が未知数だから」「XML DBに関する情報源や情報交換の場が少ないから」といった項目が上位に挙げられている。
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図6 XMLデータベース使用上の課題(XML DB非使用者 n=716) |
上位項目の中で「XMLを利用していないから」という回答の背景には、"XMLはBtoBのための特別なフォーマットである"といった先入観が反映しているように思われる。XMLはデータ形式のひとつに過ぎず、それを使うことが目的ではない。"変更に強いデータベースを使用したら、結果的にデータはXMLになった" 程度の認識が、現実的なものと言えるだろう。
また開発ノウハウや情報源、製品知識の不足に関しては、現状を象徴するコメントを引用しよう。
XMLが適しているシステムでも、そのデータの格納先をRDBにしてしまう。XML DBの実績などがないと、設計的に少々無理があっても、リスクのない方を選択してしまう。でも、結局はRDBに向かないデータを格納しているので、RDBのよさを活かせない。
確かに業務で使用するツールは、そのコンセプトが魅力的であったとしても、充分な知識/経験抜きには選択しにくいものだ。今までXML DBが普及しなかったのも、同製品に関する知識やスキルを学び/体験する"場"が少なかったことを考えると、当然の結果と言えるかもしれない。当Webサイト(XMLDB.jp)は、まさにその"場"となることを目指して設立された。
では最後に、DB開発者がXMLDB.jpでどのようなコンテンツやサービスを利用したいと思っているのか、その期待内容を見ていこう。
まず回答者が読みたい記事コンテンツを聞いた結果、「XMLを使ったシステムの設計ノウハウ」をはじめ、「XMLデータベースの活用事例」「RDBからXMLデータベースへの移行方法」といった、XML DB活用に関する情報ニーズが高いことが分かった(図7)。これらの一部は既に当Webサイトで掲載されているため、興味のある方は下記関連記事をご一覧いただきたい。
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図7 XMLDB.jpで読みたい記事(全体 N=749) |
次に回答者が利用したいサービスを見ると、全体の80%が「無償XMLデータベース製品のダウンロード」を挙げている(図8)。XMLDB.jpが提供する "Xpriori" は、商用XML DB "NeoCoreXMS" の無償版製品であり、一部制限を除き機能は同等である。90日などの使用期限もないため、この機会に"やわらかい"データベースの機能/性能をじっくりと確かめていただきたい。RDBの限界を超えて変更に強いシステムを実現できるかどうか、もっとも信頼できる情報源は、あなた自身なのだから。
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図8 XMLDB.jpで利用したいサービス(全体 N=749) |
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